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月別アーカイブ: 2025年10月

吉村住設のよもやま話~雑学講座22~

皆さんこんにちは!
吉村住設、更新担当の中西です。

 

結論サマリー – トイレの快適さは排水勾配×換気×器具性能×素材選定の掛け算。どれか1つ欠けると臭気・詰まり・掃除負担が増えます。🧪 – 便器は“節水=流れが弱い”の誤解に注意。配管径/勾配/曲がりとセットで設計すれば、節水でもスパッと流れる。🌊 – 将来の手すり/手洗器/収納/コンセント増設に備え、下地補強と電源/給排水分岐を仕込んでおくと一生ラク。🔧

 

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1. 臭気の正体を分解する 🔬
• Sトラップ/Pトラップの封水が切れると上流の臭気が逆流。長期不使用・強い換気・給気不足で発生しやすい。
• 床フランジの劣化やパッキン硬化で微細な漏れ→アンモニア臭。便器交換時はフランジと止水栓も同時更新が安全。
• 換気不足:換気扇は常時弱運転+使用後強運転が理想。24時間換気の経路(ドア下アンダーカット/ガラリ)を確保。🌬️

 

2. 排水計画:詰まりゼロの“勾配設計” 📐
• 配管径:戸建は100Φが標準。集合住宅は既設径に合わせる。極端な曲がり・長距離横走りは避ける。
• 勾配:1/50〜1/100が目安。急すぎると水だけ先行、緩すぎると堆積。曲がりは最小回数に。
• 器具選定:節水型でもサイホン/トルネードなど洗浄方式で搬送力を確保。カタログの洗浄性能試験を確認。🧻

 

3. 床・壁・巾木:掃除の“負担半減”を設計する 🧽
• 床材:フロアタイル/塩ビシート/磁器タイルが◎。木質は染み込みやすいので要計画。目地は少なく、巾木は一体成形で汚れの回り込みを防止。
• 立上り防水:便器根元の清掃水が壁へ跳ねる。腰高までの耐水パネル/撥水クロスや、巾木上部のシーリングで対策。
• 臭いの元:クロスのヤニ・尿飛沫を吸った下地。張替+下地ケレン/シーラーで匂いごとリセット。

 

4. アクセシビリティ:誰にでもやさしい設計 ♿
• 出入口:内開き→外開き or 引戸化で介助スペースを確保。車椅子利用も想定し有効幅をチェック。
• 手すり:立上り用縦+姿勢保持用横。将来の設置に備えて合板下地を全面に仕込むと自由度が高い。
• 器具高さ:座面高は40〜43cmが一般的。家族構成に応じて選定。ターン動作が楽になる。
• 照明:まぶしさを抑えた拡散光+人感センサー。夜間も安全。💡

 

5. 手洗器・収納・電気:小さな差が大きな満足に ✨
• 手洗器:小型手洗いは排水トラップが詰まりやすい。Sトラップで封水深を確保し、石鹸カスが溜まらない形状に。
• 収納:ペーパー・掃除道具は閉じた収納へ。開放棚は埃と臭気の原因に。埋込ニッチで出幅を抑える。
• 電気:温水洗浄便座・照明・換気・予備コンセント。アース付で感電対策。

 

6. 防音・プライバシー・香り 🎧
• 建具:軽いドアは遮音性が低い。戸当たりとモヘアで隙間音を抑える。トイレ換気の風切り音も要確認。
• 消臭:芳香剤に頼りすぎず、換気の時間制御と吸着塗料/調湿材で根本から。

 

7. 工期・費用の目安 ⏱️💰
• 便器交換のみ:10〜25万円/半日〜1日。
• 内装+器具交換:15〜40万円/1〜2日。
• 配管や手洗器新設:30〜70万円/2〜3日。集合住宅は既設配管制約と作業時間に注意。

 

8. ケーススタディ 🧩
課題:節水便器に替えたら詰まりが増え、臭いも気になる。
原因:横引き配管が長く、勾配が緩い+曲がり3回。封水切れは換気の強運転で給気不足。
解決:配管経路見直し(曲がり1回化/勾配見直し)、便器はトルネード洗浄採用。常時弱+使用後強の換気に変更、ドア下アンダーカット新設。床はフロアタイル+一体巾木で清掃性UP。

 

9. チェックリスト ✅
☐ 既存配管径/勾配/曲がり数の把握
☐ 封水が切れない換気設計(給気経路)
☐ 便器の洗浄方式と実効流量を確認
☐ フランジ・止水栓・給水フレキ更新
☐ 床材/巾木/腰壁の耐汚染・耐水仕様
☐ 下地補強(手すり・収納・紙巻器)
☐ コンセント/アース位置と数
☐ 防音・プライバシーの配慮

 

まとめ:トイレは“狭いが奥深い”空間。配管の理屈・換気の理屈・素材の理屈を押さえれば、節水でも静かで清潔、臭いにくい空間が実現します。次のメンテも楽になる先回り設計で、一生ストレスフリーに。🚽✨

 

 

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吉村住設のよもやま話~雑学講座21~

皆さんこんにちは!

吉村住設、更新担当の中西です。

 

結論サマリー – 冬のヒートショック、カビ掃除の負担、滑り・段差の不安…浴室と洗面は断熱・換気・防水・バリアフリーの4本柱で設計すると失敗しません。❄️♿ – 最初の判断は「サイズと方式(在来→ユニット化/ユニット→サイズアップ)」、次に窓の扱いと給湯更新、最後に乾燥・収納・清掃性の最適化。 – 工期は戸建で4〜7日、マンションで5〜9日が目安。解体後の“想定外”に対応できるように予備費10〜20%を確保。⏱️

 

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1. まず目的を明確化する ✍️
• 温かさ:入室時の寒さ・浴槽の冷めやすさ・床のヒヤッと感を改善したい?→断熱改修と保温浴槽、床暖も選択肢。
• 衛生/掃除の楽さ:目地のカビ・排水口のヌメリ・鏡ウロコ対策?→目地少ない素材・防カビ部材・乾燥計画。
• 安全/バリアフリー:段差・手すり・滑り・視認性?→段差ゼロ/ノンスリップ床/手すり/照度。
• レイアウト改善:洗面脱衣の収納不足・動線の混雑?→可動棚/造作収納/家事動線と湿気拡散を両立。

 

2. 現況診断:“見えない問題”を先に洗い出す
• 防水の劣化:床・壁のクラック、コーキングの痩せ、ドレン詰まり。バルコニー直下や隣室クロスの膨れは雨漏り/湿気サイン。
• 躯体と下地:木下地の腐朽、断熱材の欠落、土台の白蟻。解体時の写真記録を必須化し、是正前に合意。
• 配管/配線:給湯器の号数・配管材(亜鉛めっき鋼管/架橋PE/耐熱塩ビ)・止水栓の固着・アース・漏電遮断器。
• 換気経路:天井裏のダクト長・曲がり数・外部フードの逆風。静圧不足は乾かない最大要因。

 

3. サイズ・方式選定:ユニットバスの賢い選び方
• 代表サイズ:1216/1317/1616/1620/1624(cm)。現場の梁/柱/配管スペースにより対応可否が変わる。
• 在来→ユニット化:タイル目地のカビ・保温性・水密性を劇的改善。既存下地の撤去と土間打ち直しを伴うことが多い。
• ユニット→拡張:1616→1620などのサイズアップは躯体干渉が肝。洗面側を詰める案や片引戸化で有効寸法を稼ぐ。
• 開口・建具:開き戸→引戸で出入り安全性UP。下枠ノンステップは介助動線◎。

 

4. 断熱・保温:冬でも“入った瞬間あたたかい”を作る ❄️
• 外皮:天井・壁・床の連続断熱。既存に足すだけでは熱橋が残るため、切れ目を作らない設計。
• 窓:浴室窓は内窓か断熱ガラスで熱損失を削減。プライバシーと換気を両立するなら上げ下げ+面格子。
• 浴槽:保温浴槽+高断熱フタ。追い焚き回数が減りガス代節約。家族の入浴時間がバラバラでも温かい。
• 床:断熱床パネル+ヒヤッとしにくい表面材。冷たさ・結露水滴による滑りを軽減。

 

5. カビ・結露・臭気:換気は“量”ד経路”ד時間” 
• 換気扇選定:風量(m³/h)と静圧のバランス。長いダクトや曲がりが多い場合は高静圧型を選択。
• 24時間換気:入浴後だけ強運転→乾燥→弱運転の自動制御が理想。衣類乾燥機能付きは梅雨時の味方。
• 経路設計:吸込み口と給気口の配置で空気の流れを作る。ドア下のアンダーカットやガラリも忘れずに。
• 素材:鏡は親水コート、カウンターは一体成形、棚は水切れの良い形状で掃除時間を半分に。

 

6. 安全・バリアフリー:転倒ゼロ設計 ♿
• 段差ゼロ:洗面→浴室の段差を解消。床のレベルと防水立上りの整合がポイント。
• 手すり:縦手すり(出入り)、横手すり(立上り/浴槽内)。下地補強は工事前に位置確定。
• ノンスリップ床:滑り抵抗値(CSR)表記を確認。濡れた足でも踏ん張れるが清掃性も両立するタイプを。
• 照明/視認性:高齢者は眩しさに弱い。拡散光+足元補助灯で陰影を減らす。

 

7. 給湯・配管・電気:同時使用を想定した“余裕設計” ⚡
• 給湯器:世帯人数×同時湯張り/シャワー使用で24号 or 20号を選択。高効率タイプは省エネ◎。
• 配管更新:古い鋼管はこの機会に架橋PEへ。漏水リスクと赤水を低減。点検口の位置も再設計。
• 電気:浴室乾燥機・洗面暖房・照明・コンセントの専用回路とアース。漏電遮断器の容量確認は必須。

 

8. 洗面脱衣:収納・家事動線・清掃性をデザインする
• 収納:タオル/洗剤/ドライヤーの高さ別ゾーニング。湿気に強い可動棚+引出しで迷子ゼロ。
• 家事動線:洗濯機→干場→収納の距離を短く。室内干しバーやアイロン台の仮置きも計画。
• 清掃:水撥ねが多い壁はパネルや撥水塗装。巾木と床材の納まりで汚水の回り込みを防止。

 

9. 工期・費用の目安 ⏱️
• 戸建:在来→ユニット 100〜180万円、ユニット→同等サイズ 70〜130万円。工期4〜7日。
• マンション:100〜200万円。管理規約に沿って申請/養生/作業時間の制約あり。工期5〜9日。
• オプション:乾燥機+10〜20万円、窓の断熱改修+10〜25万円、洗面造作+10〜40万円。

 

10. ケーススタディ
課題:冬の寒さ・カビ・段差・洗面収納不足。
対策:1616ユニット化+断熱強化、保温浴槽、24時間換気・乾燥、引戸化・段差ゼロ、洗面は造作で縦型収納を追加。
効果:入浴開始〜終了の室温差が大幅減。清掃時間が週100分→40分に短縮。転倒リスクも低下。✨

 

11. チェックリスト ✅
☐ ユニットサイズ/方式は現況制約と合致
☐ 断熱ラインが連続している
☐ 窓:内窓 or 断熱化の有無
☐ 換気の風量/静圧/経路が妥当
☐ 手すり位置と下地補強
☐ 給湯号数/配管材の更新
☐ 洗面収納の寸法計画
☐ 仕上げ素材の清掃性
☐ 漏水検査・通水試験・写真記録

 

12. よくある失敗 ‍♀️→回避策 ✅
• 見た目優先で断熱軽視→冬に後悔。まず外皮・浴槽保温を優先。
• 換気扇の風量不足→ダクト長と静圧を先に計算。
• 段差が残る→設計初期にレベル・防水立上りをFIX。
• 手すり後付け不可→下地補強を忘れず、位置を決めてから内装。

 

まとめ:浴室・洗面は“温かい・乾く・滑らない・掃除が楽”を仕組み化すればQOLが跳ね上がります。家族の安全と時短のために、見えない部分にこそ投資を。✨

 

 

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